週刊!横尾和博
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カテゴリ:今週の気になる?( 414 )

 

今週の気になる? Vol.416

第416回
【 町の柔道場の一代記『オンボロ道場は残った』を読む 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 先月刊行された下原敏彦『オンボロ道場は残った』(のべる出版企画)を
     ご紹介したいと思います。

編集部: どのような本でしょうか?

横尾 : 著者は町の柔道場主として33年間、地域の子どもたちや、
     大人たちも含めて柔道を教えてきた人です。
     ドストエフスキーにも造詣が深く、日大芸術学部で講師もしていまして、
     文武両道の偉才です。

編集部: いまどき町の道場というのは珍しいですね。

横尾 : 柔道場だけでなく町場のソロバン塾や個人経営の学習塾もなくなりました。
     塾も大手チェーンなどが席捲しています。

編集部: ホントにそうですね。

横尾 : その様な時代にあって町の道場や学習塾は、先生の個性で持っているのですね。
     つまり体を鍛えるだけでなく精神の修養や、
     社会的規範を教える教育機関でもあるわけですね。

編集部: 大手学習塾チェーンは精神修養や道徳観を教えませんね。
成績アップだけで。

横尾 : 昨今のアマスポーツの不祥事はみな勝利至上主義からきているものですね。
     今年の甲子園でも秋田の金足農業高校がスポットを浴びたのも、
     公立校なのに準優勝したことで、
     また一段と勝利至上主義に批判が強まるでしょう。

編集部: 甲子園フィーバーは凄かったですね。

横尾 : だから町の道場から立派な人材が輩出されるような世になればよいですね。
     そのためにこの本は、柔道主の一代記という枠を超えて、
     世に一石を投じています。
     ぜひ読んでみてください。
     書店にない場合は版元ののべる出版企画に直接連絡してみてください!


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  by weekly-yokoo | 2018-09-05 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.415

   第415回 【 ウチにも来たぞ、特殊詐欺! 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 最近、オレオレ詐欺、還付金詐欺、架空請求詐欺など
     「特殊詐欺」の話題が新聞やテレビなどで多く見ます。
     他人事だと思っていたら、ウチにも架空請求詐欺のハガキがきました。
     「法務省管轄支局」とさも役所らしい名前を名乗り、
     消費料金の未払いがあり「訴訟最終告知のお知らせ」との題名で、
     電話をかけさせ、お金を騙しとろうとする手口です。
     ついにウチにもきました(笑)。

編集部: それで無視したのですか?

横尾 : はい、無視して何もリアクションはしませんけど、
     後日「北区役所」を名乗る人間から電話がありました。

編集部: そうなんですか。

横尾 : 警察によると今年は例年以上に無差別に電話やはがき、
     メールを出しまくっているそうです。
     それだけ詐欺グループも危機感があるようです。

編集部: なんでオレオレ詐欺でも、騙されてしまうのですかね。

横尾 : やはり子どもや孫を思う高齢者の善意につけこむこと。
     また少し認知症気味の高齢者を狙うのでしょうね。

編集部: 犯行グループはなかなかつかまらない?

横尾 : 電話かけ(アポ電)、キャッシュカード・現金などの受け子、
     銀行での出し子など枠割りが分担して、
     末端を捕まえても上までなかなかたどりつかないのですね。
     暴力団の資金源になっているのでしょうね。

編集部: 防止策はありますか?

横尾 : 電話を留守電にする、録音できる機能を備えた電話、
     相手の番号を通知する機能の電話などの対策ですが、
     電話に出ないことが一番でしょう。

編集部: 変なメールやハガキには?

横尾 : 無視して、不安だったら警察や消費生活センターに聞いてみるのが一番です。

編集部: つまり相手と接触しない?

横尾 : はいそうですね。
     知らない人が家を訪ねてきてもドアを開けないのと同じことです。
     注意しましょう。


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  by weekly-yokoo | 2018-08-08 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.414

   第414回 【 「万引き家族」が提起した問題 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : カンヌでグランプリを受賞した映画「万引き家族」を観ました。
     是枝裕和監督とリリー・フランキーほか出演者の息が合って、
     見ごたえがありました。

編集部: どんなストーリーなのですか?

横尾 : 東京の下町に住む5人家族のもとに、
     ネグレクトにあった少女がやってきて、
     それぞれ5人の過去が明らかになっていく話です。

編集部: おもしろいところはどこでしょうか?

横尾 : 出演者のセリフが短く、ボソボソ話し、
     説明がないところがとてもよいです。
     北野武監督の映画もそうですが、説明が多すぎる映画はダメです。
     もちろん小説も同様ですが。

編集部: 万引き、など犯罪を素材にした事で意見が出ているそうですが?

横尾 : フィクション、映画や文学も犯罪を素材として描くことは
     たくさんあります。
     勧善懲悪がドラマだと思うとそれは間違いです。
     映画を見たり、本を読む人が、映画で語られた世界、
     また描かれていない背後を想像し、自分の中でどう考えるのか、
     それが芸術の根本だと思います。
     つまり表面上のストーリーだけではないということです。

編集部: そうですね。

横尾 : 最近表面だけを見て、いろいろな言説が飛び交いますが、
     事の本質を見極めることが反知性主義の時代にあって、
     とても大切なことだと思います。
     その点「万引き家族」は家族の絆、
     低所得者層の実態などという薄っぺらなことではなく、
     人間が生きるということの本質をとらえていると思います。


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  by weekly-yokoo | 2018-08-01 09:38 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.413

    第413回 【 殺人猛暑に気をつけよう! 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 異常な猛暑が気になります。
     「命の危険」と気象予報やニュースで言われるような暑さは異常です。
     先週の編集後記にもありましたが、皆さんくれぐれも水分、冷房、
     休息をとってください。
     先日朝の通勤電車に載ったら、先を走る2台が、両方とも新宿駅で
     急病人介護のため一時停車、というアナウンスでびっくりしました。
     暑さと満員電車で、みなさん具合が悪くなるのですね。

編集部: ホントに今年は異常ですね。梅雨がなかったですね。

横尾 : 根拠はないですけど、地球温暖化などが原因で、
     日本は昔の気候とまったく別の現象が起きていると思うのです。

編集部: それはどうしてですか?

横尾 : あくまでも勘ですが。
     つまり亜熱帯化しているということです。
     つまり国技の名目で甘やかされているのです。
     いままで日本は温帯気候という地域だったのですが、
     沖縄や南の島のようになってしまったじゃないかと。

編集部: つまり気候変動で今までの日本の気候と違う亜熱帯化している?

横尾 : はい、だからボクたちは今までの経験や体験などで「暑い」とか
     つまり亜熱帯化しているということです。
     「異常な猛暑」だとか言っていますが、経験や体験が通用しない、
     未知の領域の気候になっているのだと思います。

編集部: 今までの経験値では、測れないということですか?

横尾 : はい、だから水分、涼しいところ、外出しない、休息など
     決まった行動をとるのはあたりまえですが、屋外での仕事は
     午後休みにするとか、学校でのプールや郊外学習は中止するとか、
     大胆な施策を行政が打ち出さないと、熱中症での死者が増大すると思います。
     今毎日のように熱中症での死者が数名ずつ出ています。
     これはよく考えてみると大変なことです。

編集部: 今までの暑さとは違う、経験しない猛暑、ということで気をつけましょう。

横尾 : 豪雨と同じく、経験していないことを先読みする想像力が大事です。
     くれぐれも暑さに気を付けましょう。


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  by weekly-yokoo | 2018-07-25 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.412

    第412回 【 大相撲に喝! 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 大相撲名古屋場所が開催されていますが、3横綱が休場、大関に
     昇進したばかりの栃ノ心も休場でつまらない場所になりました。

編集部: 大相撲は横綱の暴力問題や、貴乃花親方らの内部抗争で、
     イメージがよくないですね。

横尾 : せっかくの日本人横綱の稀勢の里も8場所、休場続き。
     プロスポーツとして失格ですよ。
     入場料を下げてもらいたいですね。

編集部: でも人気があるように見えるのはなぜですか?

横尾 : NHKの中継と、NHKがあまり厳しいことを言わないのが、
     ぬるま湯世界につかっている原因と思います。
     つまり国技の名目で甘やかされているのです。
     サッカーと比べてください。
     日本代表の西野監督は短期間でチームをまとめ、この前のワールドカップで
     善戦しましたが、すぐに解任です。
     プロ野球でも成績がわるければシーズン途中で監督解任もあります。

編集部: すると大甘の大相撲は、自浄作用がない限り見離されますね。

横尾 : はい、NHKも大甘中継は考えどころだと思いますよ。


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  by weekly-yokoo | 2018-07-18 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.411

   第411回 【 芥川賞候補の盗作問題は? 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 7月18日に、芥川賞の発表があります。
     このコーナーでもよく取り上げていますが、芥川賞というのは
     純文学の新人賞で1月と7月の2回発表があります。
     最近はメディアでも大きく報道され、芥川賞の概略や内容など
     一般にはよく知られていないまま、賞の名前だけがひとり歩きしていますね。

編集部: 中身はよくわからないのが実情だと思います。

横尾 : 今回は候補作品が5つです。
     ノミネートされたなかに「群像」という講談社が出している文芸誌に
     掲載された北条裕子「美しい顔」があります。
     この作品、群像新人賞を獲ったばかりで北条さんは無名の人です。

編集部: 作品の内容は?

横尾 : 3・11の大震災の直後の避難所での混乱、殺到するメディアの如何わしさ、
     ボランティアの善意の押し売りなどを、文学的に批判し、
     津波で亡くなった母親の死に顔を題名に比喩したもので、
     リアリズムで書かれた上手な作品です。

編集部: 文芸誌にでたときは評価が高かったのですか?

横尾 : はい、ボクも評価しましたが、作者は震災の現場に行かず、
     ボランティアもせずに、実際に体験していないことを書いた、
     その手腕がたいしたものだと思いました。

編集部: 実際に体験していないのに書くことはアリですか?

横尾 : 文学の場合はありです。
     ノンフィクションの場合は取材しないで書くことはありえません。
     フィクションではありですね。
     たとえば戦争を体験していないボクたちが太平洋戦争の小説を書く、
     これは当然あってよいわけです。
     江戸や戦国時代のことを書く時代小説も同様です。

編集部: そう言われてみればそうですね。

横尾 : だから先行文献を参照しながらフィクション(虚構)にするわけで、
     作品の最後に出典を書いておくのが礼儀です。

編集部: 今回は参考文献を書かなかった?

横尾 : 出版元の講談社はその事のミスは編集部の責任と認めています。
     しかし参考文献を挙げればそれでよいのか、盗用、コピペではないのか、
     というのがマネをされたと主張する新潮社などの言い分で、
     コトは大きくなっています。

編集部: 盗用された、との主張はどこがしているのですか?

横尾 : 石井光太『遺体』(新潮社)、金菱清『3・11慟哭の記録』(新曜社)などで
     いずれも版元が主張しています。

編集部: 横尾さんはどうお考えですか?

横尾 : ボクは現時点で、『美しい顔』と『遺体』『3・11慟哭の記録』を読み比べて、
    どこが盗用にあたるのか、あたらないのか、詳しく検証していないので、
    コメントはしません。
    ただ一般的には先ほどお話したように、小説家は体験しなくても書ける、
    参考文献や映像や体験者の話から、想像力で書くことができる。
    ゆえに本当に盗用だったら、作者は謝罪し、作品を抹消するべきです。

編集部: 横尾さんは3・11の際に東北に出かけましたよね。

横尾 : はい、防災士という民間資格を持っており、仲間と車で
     被災1か月後くらいに仙台、東松島、石巻に行きました。
     周囲の臭いや砂のざらつきなど、体験しないとわからない事が沢山あります。
     五感表現が視覚や聴覚だけで、この作者は体験していないことが
     わかりましたけどね。
     でもそれは先ほど話したように、虚構としての文学という意味では、
     よいかと思います。

編集部: 今後はどうなりますか?

横尾 : 講談社が全面的に反論して、作品をホームページで全文公開するということで、
     論争は大きくなるばかりです。
     講談社は盗作だったら会社の名誉に関わりますから。
     現時点でまだ落ち着き先は見えませんね。
     作者が盗用を認めれば別ですけど。


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  by weekly-yokoo | 2018-07-11 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.410

   第410回 【 サッカーワールドカップ 】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : サッカーワールドカップ(W杯)の話題です。
     惜しくも日本はベルギーに負けてしまいましたが、予選リーグ最終戦の
     ポーランド戦での終了間近の、日本の闘い方に賛否両論が起こりました。

編集部: テレビやネットで報じられていますね。

横尾 : 日本は0-1で負けていたのですが、同じ組のセネガルも試合中で、
     セネガルが負ければ日本がH組の2位で、決勝トーナメントに進み、
     ベスト16となるからでした。
     つまり積極的に攻めて、ポーランドから得点を奪う戦術より、
     守備を固め失点やイエローカードをもらわないような、
     消極的な戦術の是非についての議論です。

編集部: 横尾さんはどう思いますか?

横尾 : サッカーはよくわからないので、アレコレ無責任な論評はしたくないのですが、
     決められたルールのなかではひとつの戦術かな、と思います。

編集部: スポーツマンシップに反しない?

横尾 : 日大アメフト部の事件は、あれはルール違反で、
     しかも傷害を負わせた刑事事件ですから、
     あの件はスポーツマンシップどころではない話です。
     でも今回のサッカーW杯での闘い方は、野球でいえば強打者を敬遠するのと
     同じような話です。
     ボクは野球をやっていましたからいえますが、敬遠はありだと思います。
     確かにスポーツマンシップに反するかもしれませんが、
     勝つことが使命とされるW杯などではありです。
     日本は片方で勝利を求めながら、もう一方でスポーツマンシップを強調する、
     変な考えが蔓延しているように思えます。

編集部: そうですね。

横尾 : 西野監督率いる「西野ジャパン」も当初は酷評されていました。
     W杯直前に監督に就任したばかり、でしたから。

編集部: 決勝トーナメントのベルギー戦は惜しかったですね。

横尾 : よくがんばったと思います。
     競合相手に2-3の負けは立派です。
     8強入りは悲願ですが、1次リーグ突破でも褒めたいです。
     戦前は評価が低かった日本ですが、ボクは監督の采配というのは、
     すごいものだと改めて感心しました。
     プロ野球でも過去にダメ球団が新監督で一転して優勝するような
     ケースをみてきましたからね。


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  by weekly-yokoo | 2018-07-04 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.409

   第409回 【 人類は数千年で滅亡する?】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 最近『驚愕!日本の未来年表』(2017年12月発行 枻出版社)という
     ムック本を読みました。
     人口、経済、科学・技術、医療の未来を識者が語る本です。
     いろいろ驚くべきことが書いてあります。

編集部: どのような内容でしょう?

横尾 : 基本はAIの普及で、なくなる職業があるということです。
     たとえば自動車の自動運転で、ドライバーがいらなくなる、とか。
     金融でも銀行の融資担当者、保険の審査担当、簿記会計の事務職なども
     10年後には消滅すると予測しています。

編集部: そうですか!逆になくならない仕事とは?

横尾 : 警察、消防など防犯、防災、医者などの医療関係ですね。

編集部: それは驚きです!

横尾 : もっと驚くのはJAXA名誉教授の中谷一郎氏が
     指摘する科学と人類の未来です。
     彼がいうのは「どんな楽観的な研究者でも、人類はあと数千年以内に
     滅亡すると思っている。
     悲観的な研究者だと数百年で人類は滅びると唱えている。
     数百年と数千年の差は、137億年の歴史からいうと誤差の内であり、
     人類は瞬間的に繁栄して消えてしまう。これを否定する科学者は
     ほとんどいない」と。

編集部: さらに衝撃ですね!

横尾 : 付け加えて「滅亡の危機を乗り越えるために、人類とロボットが融合し、
     新しい生命体に変化する」。「未来を良くするには、科学以外の哲学や倫理学、
     法学を学ぶ必要がある」とも中谷氏はいっています。
     つまり数千年後には新しいAIと人間の混ざった生命体ができてくるんですね。
     これをはたして未来人は「人間」と呼ぶのかどうか。

編集部: 宇宙とか地球とかの規模で考えると、人間の存在は小さいですね。

横尾 : だから逆に、哲学など文系の科目を真剣に学ばないと、
     人類は滅亡を速めることになります。

編集部: ということはあまり小さなことを気にしない?

横尾 : 人間は三代続いて100年間、つまり祖父母、両親、
     自分で約100年生きることになります。
     仮に500年後には滅亡すると仮定すると、これから15代あと。
     歴史を遡れば1600年ごろ、関ケ原の合戦のころ、ということです。
     こう考えてみると、なんか茫然としてしまいますね。
     原発や戦争、食糧危機など、人類消滅を早める原因はたくさんありますから。


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  by weekly-yokoo | 2018-06-27 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.408

   第408回 【 サラリーマン川柳に世相を見る!】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : はい、仕事で川柳について随筆を書くことがあり、
     ふだんあまり読まない川柳をいろいろ見ていました。

編集部: おもしろい川柳がありましたか?

横尾 : サラリーマン川柳がおもしろいですね。
     そもそも川柳は庶民の文化だとおもうのですが、笑いや風刺、権威を
     皮肉るなど江戸時代に端を発しまして、その伝統が流れているような、
     そんなものがおもしろいです。

編集部: サラリーマン川柳はどのような作品が?

横尾 : たくさんありますが、このようなものがおもしろいです!
     「空気読め!!」 それより部下の 気持ち読め!!
     昼食は 妻がセレブで 俺セルフ
     脳年齢 年金すでに もらえます

編集部: 落語の大喜利にありそうな川柳ですね(笑)

横尾 : 機知に富んでいますね。
     川柳はユーモアのセンスがないとダメです。
     あと大らかさとか明るさとか、俳句の自我の世界とは
     真逆な開放的なところがよいですね。

編集部: 川柳には政治や社会批判もありますよね?

横尾 : 朝日新聞の「朝日川柳」に載った安倍首相とトランプ大統領の会談を
     皮肉った「フロリダでちぎれるほどにしっぽ振る」というのが痛快でした(笑)。

編集部: ユーモアはいいですね。

横尾 : 川柳に限らず、イヤな社会ですから笑い飛ばすような芸がほしいです。
     本来はお笑い芸人がやるべきところなのですが。
     お笑いの根本は権力や権威、威張っている人の足元をすくうことになります。
     いまのお笑い芸人たちは、みなそれを忘れていますね。
     その精神があったお笑いは、
     ドリフターズやビートたけしまでだったのでしょうね。


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  by weekly-yokoo | 2018-06-20 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

今週の気になる? Vol.407

   第407回 【 村上春樹の新作短編を読む!】

編集部:「今週の気になる?」のコーナーは?

横尾 : 村上春樹が文芸雑誌の「文學界」7月号(6月7日発売)に
     短編3作品を載せました。
     「文學界」は文藝春秋が発行している純文学の雑誌です。
     ふだんは実売数千部だと思いますが、村上人気でどれだけ売上が
     伸びるのか注目です。

編集部: 小説の内容はどうなのですか?

横尾 : 「石のまくら」というのがとてもおもしろいです。
     ざっくりした感想をいえば、初期の村上春樹に回帰したような感じがあります。
     つまりデビュー作『風の歌を聴け』『1973年ピンボール』
     『羊をめぐる冒険』の初期3部作、1979年から1983年くらいまでの
     時期に書かれた作品です。

編集部: どこが似ているのでしょうか?

横尾 : あまり親しくない女の子と一夜をともにした青年、
     それ以後は交流、交際もなく音信不通だけど、ある日手製の彼女の短歌集が
     郵便で届けられる、という表面上のストーリーが似ています。
     その短歌には死のイメージが漂い、それも斬首のモチーフがあるように
     主人公には思えます。
     死と生の哲学はさりげなく語られて、長年の読者にとっては
     初期作品のイメージが湧いてきます。

編集部: その他の2編も同じような作品ですか?

横尾 : 「クリーム」「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」も
     同様に、死や生の哲学が語られます。
     「クリーム」では、「中心が無数にあって、しかも外周を持たない円」との
     哲学的命題が提起されます。村上春樹の本領発揮です。

編集部: 本領発揮、といいますと?

横尾 : 表面はわかりやすい物語だが、不思議な体験、奇妙な出来事をとおして
     難解な哲学を考える、という構造の作品群です。

編集部: なるほど。初期の作品からその構造だということですね。

横尾 : 村上春樹はラジオに出るとのことですね。

編集部: 8月5日(日)19:00からのFM東京の「村上REDIO」という
     番組でDJをつとめるそうです。

横尾 : 自分の好みの活動領域でおもしろいことを企画する、村上春樹らしい話題です。


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  by weekly-yokoo | 2018-06-13 09:01 | 今週の気になる? | Comments(0)

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