第414回 【 最低賃金が上がるけれど…! 】
第414回 【 最低賃金が上がるけれど…! 】
編集部: 今週の話題をお願いします。
横尾 : 先週、厚生労働省の諮問機関が最低賃金のモデルを示し、
全国平均で26円引き上げ、
時給874円としました。
地区別に分かれているので、東京では時給986円になりました。
編集部: 最低賃金というのをもう一度確認すると?
横尾 : はい、時給に直して、示された金額以下で働く人を使ってはいけない、
というものです。
10月から実施の予定です。
編集部: この影響はどのようにでますか?
横尾 : 働く側には引き上げて当然だと思います。
いま物価がじわりと上がっています。
非正規雇用が全体の4割を占めるなか、
賃上げしても追いつかないでしょう。
編集部: 雇用する側にとっての影響は?
横尾 : 人出不足は深刻です。
保安(ガードマン)、運輸、建設など人手が足りません。
またコンビニなどでも外国人の店員が多いです。
人手確保のためには賃上げが必要ですが、
中小零細の下請け企業は元の単価が上がらず、
従業員の給与ばかり上がると経営を圧迫し困ると思います。
編集部: なるほど。他には?
横尾 : 大企業は莫大な利益を上げているので、
それを自分の会社、ないしは関連会社も含めて非正規雇用者に
直接、 一時金(臨時ボーナス)として還元すればよいと思います。
年俸制、時間給ないしは日給で働く非正規雇用者です。
もちろん正社員も同様ですが。
編集部: 少子化が進み、雇用の問題も根本的に見直さないといけませんね。
横尾 : 政府は外国人労働者を受けいれるようですが、
彼らも景気の良い、悪いという雇用の調整弁ではなく、
技術や技能、スキルを身につけてもらって日本社会になじみ、
社会の多様化を実現していかなくてなりません。
それには外国人に向き合う政府の姿勢が大事です。
編集部: AIはどうですか?
横尾 : これは長い話になるので別の機会にするとしても、
活躍するAI、ロボットが誕生する前まで外国人労働者の雇用で
凌ごうとする政府や財界の姿勢はミエミエですね。
by weekly-yokoo | 2018-08-01 09:45 | バックナンバー
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