第410回 【 東京五輪のボランティアはブラックボランティア 】
第410回【 東京五輪のボランティアはブラックボランティア 】
編集部: 今週の話題をお願いします。
横尾 : 2020年、再来年夏の東京五輪です。
東京オリンピックは開催決まった後、招致裏金問題、新国立競技場見直し、
招致時は7000億円だった予算規模が
いつのまにか3兆円にも膨れあがった費用など、問題だらけでした。
そもそも招致のコンセプトがコンパクト五輪だったにも関わらず。
編集部: 問題点の多い東京オリッンピック、というわけですね。
横尾 : はい、いま問題が大きくなっているのは、
11万人というボランティアがブラックボランティアとして、
ただ働きさせられる、との心配です。
編集部: どういうことでしょうか?
横尾 : 今年の夏も暑いですが、そもそも7月、8月の暑い時期に屋外で
交通整理なんかやっていたら熱中症になるのはあたり前です。
そして最初は宿泊費、交通費もボランティアだから出さない、
と言っていました。
今は批判があり、1000円の交通費を出すようなことは言っていますが。
編集部: ボランティアだからしょうがない、という側面もあるのでは?
横尾 : 本人の意思ですからね。
でもその善意を逆手にとって、大会運営に8万人、交通整理の3万人、
とてつもない数のボランティアを募集しています。
ロンドン五輪でも7万人だったそうです。
編集部: そうですか。
横尾 : しかも大会運営ボランティアは、10日以上参加できる人で、
指定された研修をすべて終了し、1日の仕事時間は8時間以上、
という酷なものです。
編集部: これは有償ボランティアにして、雇用にも役立てるべきですね。
東京オリッンピック組織委員会は予算がないのですか?
横尾 : いえ、スポンサー企業が50社以上集まり、
4000億円くらい集めたといわれています。
純粋なスポンサーで、ロゴなどを入れた諸々の商品の使用料の収益とは別です。
当初の目標を軽くクリアしています。
編集部: でも全体で3兆円かかるのですよね?
横尾 : その不足分、約2兆以上を税金で穴埋めします。
ゆえに組織委員会は自分の財布の中身を明らかに公開するべきなのに、
公開せずに11万人をブラックのまま、善意を金儲けに利用しようとしています。
編集部: スポーツイベントは商業主義だとの批判も昔からありますね。
横尾 : 広告代理店の大きな市場になっていますね。
ゆえに大手メディア、テレビを中心にこの問題はとりあげられません。
スポンサーのCM収入を持ってくる広告代理店に、批判は言えないからです。
by weekly-yokoo | 2018-07-04 09:03 | バックナンバー | Comments(0)
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