第398回 【 安倍政権ボロボロ、でも高い支持率】
第398回 【安倍政権ボロボロ、でも高い支持率】
編集部: 今週の話題は?
横尾 : 森友学園問題の財務省の公文書改ざん、
防衛省の自衛隊イラク派遣時の日報隠ぺい、
厚生労働省の働き方改革のなかの裁量労働制をめぐる不正確なデータなど、
霞が関の不祥事がボロボロでてきています。
編集部: 赤信号みんなで渡れば怖くない、のようです。
横尾 : はい、不祥事もこう次から次へと出てくると、メディアも追いつかず、
庶民もわけがわからなくなり、その内にウヤムヤで責任者も、
誰かわからないまま、闇に葬られます。
編集部: なんでこんなことが起きるのでしょうか?
横尾 : ひとつは政権が霞が関官僚の人事権を握り、
もうひとつはタカ派的政権で、役人が怖いというイメージを抱いている
風潮を表しています。
これは地方公務員にも言える事ですが。
編集部: つまり人事とタカ派に弱い、と?
横尾 : そうですね。
仮に日本に欧州のようにリベラルな政権ができても、
霞が関官僚や一般の公務員は、怖さを感じないでしょう。
しかしタカ派的な政権には最終的に暴力のイメージがあるから怖いのでしょう。
テロや恫喝ですね。
編集部: だから強い政権や権力には、役人はムリ筋でも従うのですね?
横尾 : そういうことだと思います。
その一番の象徴が森友問題をめぐる財務省です。
首相と首相夫人の影が見え隠れすれば、それは誰だってビビリますよ。
編集部: 霞が関の体質は困ったものですね。
横尾 : たまに権力に歯向かう官僚がいますけどね。
そういう人は野党の議員や在野の評論家などになりますね。
外務省だった佐藤優さん、経産省の古賀茂明さん、
最近では文部科学省の次官だった前川喜平さん達です。
編集部: 安倍政権の支持率は、不支持率のほうが多いようですが?
横尾 : 安倍さんを支持しない人が上回っています。
でもまだ高い支持率ですね。
30%台から40%あります。
故に安倍さん、過去の内閣だったらお終いですが、強気に出てきますね。
編集部: そんな安倍さんの高い支持率、国民がバカなのでしょうか?
横尾 : かわる人がいない、ということが一番でしょう。
焦点は秋の自民党大会ですが、ポスト安倍の人たちの動き次第です。