第361回 【夏バテの安倍政権、でも民進党のだらしなさ】
第361回 【夏バテの安倍政権、でも民進党のだらしなさ】
編集部:今週の話題からお願いします。
横尾 :先週の時事通信の世論調査では、安倍政権の支持率がついに30%を割り
29・9%。20%台になると危険水域、と言われ政権が不安定になります。
編集部:都議選が終わってますます不人気ですね。
横尾 :今月末にはまた国会の閉会中審査で、加計学園問題で安倍首相が参加して
審議が行われます。
安倍さんはどうせ1日で終わることですから国会審議をうまく切り抜け、
8月初旬に内閣を改造し、お盆休みで世間の目をそらせば大丈夫、との思惑
でしょう。
編集部:そうなりますか?
横尾 :あとは自民党の次の総裁候補が動き出し、自民党の内紛が起きる可能性、
内閣改造で大臣になった人の新たなスキャンダルが出れば、もうお終いですね。
官邸は新閣僚候補の政治用語での「身体検査」(スキャンダル検査)をしている
でしょうし、週刊誌ももう狙っていると思います。
編集部:野党はどうでしょうか?
横尾 :それに対して野党は共闘して選挙準備を整える必要があります。
民進、共産、自由、社民が一致すれば、多くの選挙区で自民・公明連合の候補に
勝てます。
編集部:ただ都民ファースト(小池新党)が国政に出てきますね?
横尾 :はい、そうです。
でも自民が割れるのは確かです。
ただ野党4党は合同して3分の1以上の議席を確保して憲法改悪を止めなくては
なりません。
編集部:安倍1強ストップのために必要なことは?
横尾 :民進党がしっかりリーダーシップをとらないとダメですね。
いつも内輪モメしています。
もう自民公明に変わり、いまの選挙区制度で政権をとることは、まず今後
10年、20年はないです。
2009年の政権交代の混乱ぶりを知らない世代が、野党に期待を持つように
なるのはそのくらいかかります。
編集部:都民ファーストの会の動きはどうでしょうか?
横尾 :今度の国政選挙に出て、大勝するでしょう。
でもそれ以降は寄せ集めですから、自民党の補完勢力になるしかないです。
いまの大阪維新の会と同じです。
いずれにせよ安倍政治はイデオロギーを中心として、なおかつ「お友達優遇」の
政治です。
このような1強政治はもう終わりにしたいですね。
※東京新聞掲載、村上春樹『騎士団長殺し』書評(筆者 横尾和博)
北海道新聞掲載、村上春樹・川上未映子『みみずくは黄昏に飛びたつ』書評(筆者 横尾和博)
by weekly-yokoo | 2017-07-19 11:04 | バックナンバー