今週の気になる? Vol.360
第360回 【夏の芥川賞予想!】
編集部:「今週の気になる」をお願いします。
横尾 :7月19日(水)に夏の芥川賞が発表されます。
毎年1月と7月の2回、この純文学の新人賞が発表されます。
そこで大胆予想をしてみたいと思います。
今回は4つの作品がノミネートされています。
編集部:どのような作品でしょう?
横尾 :このような候補です。
今村夏子「星の子」
古川真人「四時過ぎの船」
温又柔「真ん中の子どもたち」
沼田真佑「影裏」
編集部:ずばり予想は?
横尾 :まず結論から。
本命は今村夏子「星の子」
対抗は沼田真佑「影裏」です。
編集部:その中身は?
横尾 :実力では今村夏子です。
沼田真佑は、今年文学界新人賞を獲ったばかり。
内容も描写がきちんとしていて、クロウト好みです。
芥川賞は文藝春秋社が実質主催ですから、自分のところの雑誌「文學界」から
出た沼田に賞を獲らせたいでしょう。
そのあたりを選考委員がどのように忖度(そんたく)するか。
忖度政治の安倍政権みたいですけどね(笑い)。
編集部:横尾さんはどう思いますか?
横尾 :ボクは本命の今村夏子でよいと思います。
これからも期待できそうですし、実力派ですからね。
ただ最近の又吉直樹や村田沙耶香のように、本の売れ行きや人気では地味です
が、前から述べているように芥川賞は純文学の世界での「新人賞」。
中身がよく知られていないのにいまの異常な盛り上がりは、メディアと本を
売りたい出版界の戦略です。
本や読書に陽があたるのはよいことですけどね。
NHKがニュース速報で流す価値はないと思います。
これも反知性主義の流れなんでしょうね。
by weekly-yokoo | 2017-07-12 10:46 | 今週の気になる?