第354回 【加計学園をめぐり、文科省官僚の反旗】
第354回 【加計学園をめぐり、文科省官僚の反旗】
編集部:今週の話題をお願いします。
横尾 :先週、文部科学省 前川 前事務次官が記者会見しました。
次官はエリート中のエリート、官僚のトップです。
その官僚が加計学園の新学部を作るにあたって、理事長が安倍総理の友人だった
ために、内閣府より認可の行政がゆがめられるプレッシャーがあった、と言いま
した。
編集部:これは前代未聞のことですか?
横尾 :1月まで官僚のトップだった人が、政権批判をしたのは異例中の異例です。
政権はなんとか火消しにやっきで、国会への証人喚問を自民党は拒否しています。
編集部:安倍総理が直接的に便宜をはかるような指示はないのでしょうか?
横尾 :ないと思いますけどね。
あったら大変なことです。
周囲が「総理の友人」ということで、いろいろ配慮したのでしょう。
編集部:森友学園問題も同じですね。
横尾 :森友問題は安倍昭恵さんが絡んでいるので、もっとストレートに政権に打撃と
なるものですけどね。
逃げ切りをはかっていますね。
編集部:問題続出、なんでこんなに政権が緩んでいるのでしょうか?
横尾 :あるはずの役所の文書がないと言いだしたのは、防衛省の南スーダンの日報、
そして森友、加計学園とデタラメです。
これは1強自民党、安倍政治が続いていて、政治家や官僚が慢心しているので
しょう。
子どものケンカのような対応で逃げ切れると思っています。
安倍政権の脅しが効いている一部のテレビや新聞が追及しないのも異常事態
ですね。
編集部:異常事態はなぜ起こるのでしょうか?
横尾 :みな自己保身のためですね。
政治家はよい地位を占めたい、官僚は出世したい、一部メディアは政権に褒めら
れて独自の情報が欲しい、というみな己の欲望のためです。
編集部:その意味で今回の文部科学省前次官の発言は大きいですね。
横尾 :はい、そう思います。
まだまだ尾を引くと思いますよ。
これで幕引きにはならないと思います。
※お知らせ 東京新聞掲載、村上春樹『騎士団長殺し』書評(筆者 横尾和博)
by weekly-yokoo | 2017-05-31 10:41 | バックナンバー | Comments(0)