今週の気になる? Vol.345
第345回 【新企画:ゲスト登場!BLブームの謎に迫る!】
横尾 :きょうは新企画で、ゲストに登場していただきます。
漫画家の加藤望(かとうのぞみ)さんです。
以前にもこのコーナーでご紹介させていただいたことがあります。
こんにちは。
加藤 :こんにちは。
よろしくお願いいたします。
横尾 :加藤さんは昨年6月に小学館より『さよならハヰドランジア』(上巻)
という漫画を出されて、今年の1月にその下巻を出されました。
まだ読んでいない方のために、あらすじを紹介してください。
加藤 :舞台は昭和初期、戦争の影が少しずつ忍び寄る頃です。
ボンクラ大学生で遊び好きの司葉公太という青年が、
学内で出し物(大衆演劇=レビュー)を計画するのですが、
その花形役者として大学首席の美青年、日下真一郎に目をつけます。
公太は日下を舞台に上げるためあの手この手で誘うのですが、
日下は全くその誘いを受け入れず…というのが大きなあらすじです。
遊び人の公太と、真面目一徹の日下のでこぼこコンビがどう友情を作って
いくかというお話です。
こちらで3話まで無料で読めます。ご興味ありましたら是非。
https://comic.pixiv.net/works/2411
横尾 :時代背景をレトロにしたのは、なにか理由があるのですか?
加藤 :私がレトロ好きだというのが大きいのですが(笑)。
ただこの時代(舞台は1931年の東京です)って、戦争が少しずつ忍び寄って
きている時代で、市民も不況にあえぎ、不安が募っていたようなんです。
それって今の時代と変わらないなあと思い…
いつの時代も変わらず未来は不安だけれども、一生懸命生きてる若者がいる
んだ、というのが描ければと思っていました。
横尾 :いまBL(ボーイズ・ラブ)物が流行していますね。
なぜBLがブームになるのでしょうか?
加藤 :実は「ハヰドランジア」は明確なBL漫画ではない(主人公二人の恋物語がある
わけではない)ので、少し難しいところなのですが…
BLブームに関しては本当にいろんな意見の方がいらして、とても一言では語り
尽くせないです。
ただ、全体的に一対一の人間の「絆」や「縁」というのが重要視されている
のではないかという気がします。
関係性として、「男女」に限る必要はあるのか?「恋愛」に限る必要がある
のか?という関係性の模索が行われているのではないでしょうか。
横尾 :今後のお仕事の予定は?
加藤 :今新しいお話を企画しているところです。
採用になるかわかりませんが(笑い)。
この話に出会えて良かったな、と思っていただけるような作品を作っていきたいと思います。
横尾 :今日はありがとうございました!
by weekly-yokoo | 2017-03-29 11:17 | 今週の気になる?