第326回 【TPP批准を国会で強行、おバカな政府と与党】
第326回 【TPP批准を国会で強行、おバカな政府と与党】
編集部:今週の話題をお願いします。
横尾 :先週の4日金曜日に、衆議院でTPPを承認する案を与党が強行採決しました。
その後衆議院本会議で採決され、日本は参加12か国の中でどの国よりも早く、
アメリカに先んじて承認しました。
編集部:このコーナーでも何度も警鐘を鳴らしていましたが、もう一度教えてください。
まずTPPとは何か、をザックリ言うと?
横尾 :まず参加国は12か国で、それも先進国はアメリカ、日本、オーストラリア、
ニュージーランド、カナダで、あとは東南アジア諸国とメキシコなど中南米の
国です。
編集部:その12か国で貿易をどうしようと?
横尾 :自由貿易圏を作る。
よく言われているのが関税の撤廃で、安い外国産の農産物が入り、
日本の農業が打撃を受ける、というものです。
編集部:そのほかに問題があるのですね?
横尾 :「非関税障壁」という難しい役所用語をメディアはをそのまま流しますが、
関税の問題ではなく、日本が独自のルールで決めている食品の安全基準、
自動車の安全基準、たとえば商品から建設工事まで、国や自治体の公共入札に
外国の会社を参加させろ、というものです。
編集部:そうなんですか?
横尾 :なかでも一番重要なのは、保険や医療、薬に競争原理を導入し、最終的には
日本の健康保険制度を解体させようとアメリカ資本が狙っていることです。
編集部:でもNHKのニュースを見ても、民放のテレビでもそんな話題を言っていません。
横尾 :アメリカと日本政府の言っていることに反対ができないからです。
新聞の一部が遠慮がちに書いているだけです。
TPPの内実はもっとひどく、外国企業が日本に参入できないのは、
日本の国内ルールが悪い、ゆえにもし参入できない個別の事案があったら、
アメリカ企業が日本政府を訴えて国際投資紛争センターに持ち込みます。
一見これは国際機関で裁判所のように見えるけど、アメリカの傘下と言われる
世界銀行の下にあり、いわばアメリカの代理人による裁定です。
いままでメキシコ政府などが訴えられていますが、訴えられたほうが勝った
ためしがない、というデタラメなものです。
これはTPPのなかではISD条項という項目になっています。
編集部:どうしようもないですね。
横尾 :結局日本政府は、国民の安全や食の自給率を守るのではなく、
アメリカ政府の代理人として、アメリカ資本、多国籍大企業に日本国民を
市場として無防備にさらけだしてしまった、ということです。
しかも自民党はもっとひどいことをしたんです。
編集部:それは何ですか?
横尾 :過去の衆議院選挙です。
2012年の選挙公約やポスターも「ウソつかない。TPP絶対反対。
ブレない。日本を耕す自民党」といって、農村部で票をもらい当選してきた
んです。有名な話です。
強行採決の際も野党が、このポスターのコピーをイヤミで掲げていました。
編集部:それはひどい。
横尾 :いまの政権は国会で多数の議席をとれば、何とかなる。
なんでもあり、の政権です。
憲法解釈も裁判官もメディアも何でも言うことを聞く、長いものに巻かれろ、
ということで、やりたい放題です。
編集部:TPPで今後どうなりますか?
横尾 :肝心のアメリカが大統領選挙の結果で、TPPに反対といってきましたが、
結局進めます。
あとは他の10か国はまだ審議が進んでいません。
ただTPPができなくても、もうすでにアメリカと日本は並行協議という名目で
アメリカのいろいろな規制緩和の要望を受けていますから、
TPPがダメになっても、アメリカはかまわない。
日本では格差社会がさらに進み、保険、医療、薬など生活スタイルが変化しま
す。
また食品の安全基準の変更なので、消費者の目に見えないところで、どんどん
規制が解かれていき、数十年後には純粋な日本企業というのはなくなるでしょ
うね。
みな多国籍企業になっているかもしれません。
新インターネットテレビ局
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今この国で起きている出来事やニュースの
本質をわかりやすく解説します。
パックインニュースのコメンテータが、
新しくネット放送を配信中。
編集部:今週の話題をお願いします。
横尾 :先週の4日金曜日に、衆議院でTPPを承認する案を与党が強行採決しました。
その後衆議院本会議で採決され、日本は参加12か国の中でどの国よりも早く、
アメリカに先んじて承認しました。
編集部:このコーナーでも何度も警鐘を鳴らしていましたが、もう一度教えてください。
まずTPPとは何か、をザックリ言うと?
横尾 :まず参加国は12か国で、それも先進国はアメリカ、日本、オーストラリア、
ニュージーランド、カナダで、あとは東南アジア諸国とメキシコなど中南米の
国です。
編集部:その12か国で貿易をどうしようと?
横尾 :自由貿易圏を作る。
よく言われているのが関税の撤廃で、安い外国産の農産物が入り、
日本の農業が打撃を受ける、というものです。
編集部:そのほかに問題があるのですね?
横尾 :「非関税障壁」という難しい役所用語をメディアはをそのまま流しますが、
関税の問題ではなく、日本が独自のルールで決めている食品の安全基準、
自動車の安全基準、たとえば商品から建設工事まで、国や自治体の公共入札に
外国の会社を参加させろ、というものです。
編集部:そうなんですか?
横尾 :なかでも一番重要なのは、保険や医療、薬に競争原理を導入し、最終的には
日本の健康保険制度を解体させようとアメリカ資本が狙っていることです。
編集部:でもNHKのニュースを見ても、民放のテレビでもそんな話題を言っていません。
横尾 :アメリカと日本政府の言っていることに反対ができないからです。
新聞の一部が遠慮がちに書いているだけです。
TPPの内実はもっとひどく、外国企業が日本に参入できないのは、
日本の国内ルールが悪い、ゆえにもし参入できない個別の事案があったら、
アメリカ企業が日本政府を訴えて国際投資紛争センターに持ち込みます。
一見これは国際機関で裁判所のように見えるけど、アメリカの傘下と言われる
世界銀行の下にあり、いわばアメリカの代理人による裁定です。
いままでメキシコ政府などが訴えられていますが、訴えられたほうが勝った
ためしがない、というデタラメなものです。
これはTPPのなかではISD条項という項目になっています。
編集部:どうしようもないですね。
横尾 :結局日本政府は、国民の安全や食の自給率を守るのではなく、
アメリカ政府の代理人として、アメリカ資本、多国籍大企業に日本国民を
市場として無防備にさらけだしてしまった、ということです。
しかも自民党はもっとひどいことをしたんです。
編集部:それは何ですか?
横尾 :過去の衆議院選挙です。
2012年の選挙公約やポスターも「ウソつかない。TPP絶対反対。
ブレない。日本を耕す自民党」といって、農村部で票をもらい当選してきた
んです。有名な話です。
強行採決の際も野党が、このポスターのコピーをイヤミで掲げていました。
編集部:それはひどい。
横尾 :いまの政権は国会で多数の議席をとれば、何とかなる。
なんでもあり、の政権です。
憲法解釈も裁判官もメディアも何でも言うことを聞く、長いものに巻かれろ、
ということで、やりたい放題です。
編集部:TPPで今後どうなりますか?
横尾 :肝心のアメリカが大統領選挙の結果で、TPPに反対といってきましたが、
結局進めます。
あとは他の10か国はまだ審議が進んでいません。
ただTPPができなくても、もうすでにアメリカと日本は並行協議という名目で
アメリカのいろいろな規制緩和の要望を受けていますから、
TPPがダメになっても、アメリカはかまわない。
日本では格差社会がさらに進み、保険、医療、薬など生活スタイルが変化しま
す。
また食品の安全基準の変更なので、消費者の目に見えないところで、どんどん
規制が解かれていき、数十年後には純粋な日本企業というのはなくなるでしょ
うね。
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本質をわかりやすく解説します。
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by weekly-yokoo | 2016-11-09 14:24 | バックナンバー