週刊!横尾和博
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編集後記 Vol.286

現在、TBS系列で深夜に放送中のアニメ「昭和元禄落語心中」が面白いです。
戦後間もない頃の落語界を舞台にした噺家の素顔と業を描いた作品です。
私のような中年からすると、ストーリー自体はそれほど目新しくないのですが、何が面白いんだろうかと考えますと、やはり一番は声優さんの演技がいい事です。私が子供の頃のアニメの声優さんは、役者さんや落語家さんなどがやっておられ、声専門の方でもメインは外国映画の吹き替えでした。そして、アニメ作品では特に子供向けを意識してわかりやすい大げさな芝居をしていたと思います。その後、アニメブームと共に作品も多様化する中、大人向けの作品も増えましたが、原作が漫画だったり、ライトノベルだったりする作品は、それなりのアニメ独特の演技が目立つように思います。それはそれで、一ジャンルとして楽しいのですが、今回のこの「昭和元禄落語心中」は、ベテランの実力派声優さんの演技力が素晴らしく、テレビドラマや映画ではなかなか表現できない世界を見せてくれます。セットやロケなど、時代物の作品は予算がかかるので、このご時世なかなか難しいのですが、そこを自由に描けるアニメの強みというものもあります。ただ、それに負けない存在感、特に落語の魅力の表現力など、ベテラン声優さんの演技力は、人気先行でキャスティングされたアイドルや若手俳優のドラマや映画とは比べ物になりません。実写の名優と言われる俳優の作品とも少し違う独特の魅力ですが、何か新しいエンターティメントを見た気分になれます。声優業は昨今の流行りのように思われますが、長くその業種を突きつめている人達からは、名人が生まれてくるものなのですね。
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  by weekly-yokoo | 2016-01-27 10:46 | 編集後記 | Comments(0)

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