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週刊!横尾和博
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編集後記 Vol.254

ちょっと前の調査で、高齢者の余暇の過ごし方の70%以上がテレビ視聴というのがありましたが、確かにうちの親もテレビばっかり見ています。もう80歳半ばですが、連日爆音で時代劇チャンネルを見ています。NHKの朝ドラ、ニュース、TBSのサンデーモーニング、時々2時間サスペンス。両親の老後生活も長くなっていますが、決まった番組しか見ませんし、毎クールごとに始まる新番組や、芸人バラエティなどは一切見ません。あ、テレビショッピングはボーっと見ていたりしますね。大まかに言うと、新しいエンターテイメントには興味ないようです。年をとると、多くのものを見て、聞いて、読んできているので、若い人向けの新番組などは、新鮮味を感じないのでしょうね。もちろん番組自体のクオリティーの問題もあると思いますが、どうしても昔見た何かに似ているとか、聞いたことあるとかになってしまい興味がわかないのでしょう。若い頃好きだった寅さん映画、黒沢時代劇など、何度も見た作品を繰り返し見ては、「この人なんて名前だった?」「この人誰の息子だっけ?」などと記憶のおさらいをしています。とはいえ、現役時代仕事一筋でテレビなんて暇つぶしにしか考えていなかった人が、かれこれ20年以上一日の大半をテレビとともに過ごしているわけです。黄金期を過ぎ、業界的には斜陽などと言われるテレビですが、今の高齢化社会ではなくてはならないものになっているという、ある意味第二の黄金期を迎えているのかもしれません。これからますます拡大していく高齢化社会で、テレビはその存在意義自体が形を変えて進化していくのでしょう。

  by weekly-yokoo | 2015-06-10 10:59 | 編集後記

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