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週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

今週の気になる? Vol.222

       第221回 【ノーベル文学賞はパトリック・モディアノでした!】

編集部: さて今週の気になるですが…

横尾 : 先週もこのコーナーで予想しましたが、ノーベル文学賞が発表されました。
      村上春樹に期待が高まりましたが、フランスのパトリック・モディアノでした。
   
編集部: 残念でしたが、なぜ村上春樹はとれないのでしょうか?

横尾 : やはり社会参加型や政治的な発言を語る人たちのなかで、
      文学の質の高い人が有利なのでしょう。

編集部: 今度の受賞者も?

横尾 : 直接は、戦争、格差社会、環境など社会的発言はしていませんが、
      第2次世界大戦最中のドイツ占領下のパリでの暮らし、ユダヤ人の父、
      1960年代初頭のアルジェリア戦争の影、など背景に大きな問題のあることを
      映し出しています。

編集部: 下馬評は?
 
横尾 : 日本ではあまり知られていませんが、10冊以上は訳されています。
      フランスではベストセラー作家、でも日本ではノーベル文学賞候補の予想には
      あがっていませんでした。
 
編集部: 作風はどのようなものでしょうか?
 
横尾 : 村上春樹に似ているかもしれません。
      モダンなパリ、自分探し、ミステリーのような謎、「シーク&ファインド」です。
      作家で翻訳者の堀江敏幸は『八月の日曜日』の解説文で、
      アメリカのポール・オースターと村上春樹、そしてモディアノを比べているくらい
      です。
      これを機会に一読をお勧めします。

  by weekly-yokoo | 2014-10-15 11:09 | 今週の気になる?

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