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週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

編集後記 Vol.154

ネットの文化とアニメ文化人気の強い結びつきをあらわす一つとして、ポータルサイトのニューストピックスに、政治経済スポーツなどのニュースタイトルがしめる中、最後の方に、声優さんの活動などのニュースが載ることがあります。新聞やテレビのニュースではなかなか取り上げられないこの手の話題でも、ネットに限ってはマメに情報が載っています。最近のアニメカルチャーに興味のない人には、いらない情報かもしれません。それでもベテラン声優さんの訃報だったりすると、普段興味がない人も自分の幼少期の思い出を振り返ったりして、故人をしのぶことが出来ます。
先週、声優の内海賢二さんが亡くなりました。享年75歳。
「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻千兵衛や、「魔法使い サリーちゃん」のパパなどで、人気を博したベテラン声優さんでした。経歴をたどってみると、最初の出演作品が、「鉄腕アトム」や「狼少年ケン」など、日本のアニメ文化の創成期からの活躍だったことが分かります。戦後の日本が豊かになり、テレビ文化も華やかな時代の声優さんだっただけに、団塊の世代を中心に内海さんの声に思い出が多い人もたくさんいるでしょう。最新の出演アニメ作品も今年の作品であることから、声優歴だけでも50年です。長年にわたって活躍されていたこと、そして、脈々と続いているアニメ文化の深さなどを改めて実感します。個人的には内海さんの声は、アニメに限らず、映画の吹き替えから番組やCMのナレーションなど、テレビの中で頻繁に聞く声だったので、現実の人ではないような、まさに「テレビの声の人」と言う印象でした。謹んでご冥福をお祈りします。

  by weekly-yokoo | 2013-06-19 10:48 | 編集後記

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