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週刊!横尾和博
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第95回  【クレヨンしんちゃん、中国での著作権裁判に8年かけて勝つ】

第95回  【クレヨンしんちゃん、中国での著作権裁判に8年かけて勝つ】

編集部: 今週も宜しくお願いします。
      早速ですが、今週はどんなテーマで?


横尾 : 先週の編集後記にアニメの話題がありましたが、
      アニメ、漫画、ゲームなどコンテンツ産業は、日本が世界のトップブランドです。
      しかし中国では、アニメだけではないのですが、著作権がなかなか認められない。
      中国国内で勝手に先に商標登録してしまうからです。

編集部: 農産品なども日本のブランド商標を先に登録しているようです。

横尾 : そんな中、「クレヨンしんちゃん」の発売元である出版社の双葉社が、
      勝手に登録しグッズを発売していた中国企業を相手どった裁判に
      8年かけて、先月ようやく勝ちました。

編集部: 8年は長いですね。

横尾 : そうですね。
      その間にグッズはどんどん売れていきますよね。
      中国は偽ブランド品が横行し、ブランドのバッグやパソコン、
      IT機器なども平気で売られているそうです。
      どういう神経かわからないですよね。
 
編集部: 著作権の考え方がないんですかね?

横尾 : 一応「著作権法」という法律はあるんですが、とても守られているとは思えない。
      基本、合理主義の国ですから、法律が相当な強制力を持たないと、
      倫理や商業道徳で意識させようとしても無理ですね。
      つまり、合理主義的な考え方に対しては高額な賠償を課して、
      偽物や著作権を侵害したら損だということにしないとダメですね。
      その意味でも、双葉社が8年かけて勝ったことの意義は大きい。
   
編集部: 双葉社だけでなく、いろいろな分野での侵害に対してどうすればよいですか?

横尾 : 日本も一企業の問題としてとらえないで、国全体で知的財産を守る活動を
      推進したほうがよいかもしれません。
      尖閣列島問題などの領土問題はわかりやすいから国民はすぐ熱くなりますが、
      知的財産保護は、国がもっと音頭をとらないとダメです。

  by weekly-yokoo | 2012-04-25 11:53 | バックナンバー

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