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週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

今週の気になる? Vol.42

          第42回 【反原発ソング、忌野清志郎の先見性】

編集部: さて今週の気になるですが?

横尾 : ずばり反原発ソングを紹介したいと思います。
      今度の事故で忌野清志郎の替え歌「サマータイム・ブルース」と「ラブ・ミー・テンダー」を
      思い出しました。
      どちらとも外国の楽曲をカバーしたアルバム『COVERS』に収録されているのですが、
      反原発を歌った歌詞に変えて発表したので、すぐに発売中止となった経緯があります。
      ユーチューブなどでも聞けますので聞いてみてください。

編集部: 聞いてみたんですが、いま聞いても全然古びていないですね。

横尾 : 逆に清志郎の正当性が今更ながらわかった、という感じです。
      日本では反核の草の根運動の大きなうねりが1980年にありました。
      アメリカのスリーマイルの原発事故が1979年、チェルノブイリが
      1986年でしたから80年代は反核反原発の草の根運動が世界で起こった
      年代なんですね。日本でそのときに最先頭に立ったのが忌野清志郎です。

編集部: かっこいいですね。

横尾 : ところが警鐘を鳴らしたのに、90年代以降メディアは「原発は安全」
     という言説を大々的に流し始め、いつの間にか私たち庶民のなかに
     原発安全神話ができてしまいました。
     それが崩れたのが2007年の新潟中越地震での柏崎刈羽原発での事故と
     東京電力の事故隠し、情報隠し疑惑でした。
     歌詞にもありますが、「それでもテレビは言っている。日本の原発は安全です」。
     いまでもテレビに出てくる御用学者は、研究費などをもらっているような
     人達ばかり。反原発の学者はテレビに出演できてません。

編集部: それでいつしか原発は安全、という刷り込みされていたのですね。

横尾 : いまこそ大震災の支援やチャリティなど美談が英雄視されますが、
      歌手にも正面から反原発の歌をうたってほしい、と思います。
      骨のある活動した人の真価は死後20年、30年経ってから評価されます。
      ホント忌野清志郎を讃えたい。他にもザ・ブルー・ハーツが「チェルノブイリ」という歌を
      うたっていますが、もう一度、反原発ソングを聞き直してはいかがでしょうか。

  by weekly-yokoo | 2011-04-13 10:27 | 今週の気になる?

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