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週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

今週の気になる? Vol.382

            第382回 
  【 ノーベル文学賞 カズオ・イシグロのスピーチの重み!】

編集部:「今週の気になる」は?

横尾 : 12月10日に今年(2017年)のノーベル賞授賞式がありました。
     文学賞を受賞したカズオ・イシグロは8日に記念スピーチを行いました。

編集部: どのような内容でしょう。

横尾 : 世界に広がる貧富の格差や人種差別主義を踏まえ、
     「分断が危険なまでに深まる時代に、良い作品を書き、
     読むことで壁は打ち壊される」と述べました。
     文学者の使命の重要性を語ったのですね。

編集部: 重い言葉ですね。

横尾 : はい。

編集部: カズオ・イシグロの国籍はイギリスですが日本生まれの両親も日本人ですよね?

横尾 : そうです。
     今回のスピーチではとても重要なことを話していました。
     母親が長崎での被爆したことです。
     つまり自分は被爆2世であるということを述べました。

編集部: そうですか。

横尾 : うーん、あまり変わらないような気がしますが、
     まず酸味と苦みの強いかどうかでしょうか。
     各社とも発泡が効いていて、けっこうお腹がいっぱいになるのが
     ノンアルビールの特徴ですね。

編集部: そうですか。

横尾 : 「物語は感情を伝え、国境や分断を超え人間が共有するものに訴える」
     とも言っています。
     ダイナマイトを作ったノーベルの賞ですから、
     社会的なメッセージが好まれる言葉を言ったのかもしれませんが、
     極めて重要な言葉です。

編集部: 文学者は世界の危機や崩壊に敏感な感受性を
     持っているという現れでしょうか?

横尾 : 想像力だと思いますね。
     カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』は、
     クローンの悲劇を扱った作品で、未来を暗示しています。
     「国境や分断を超え人間が共有すべきもの」を示唆しています。
     核や戦争という大きな物語だけでなく、この世界の些細な出来事でも
     人間存在の不思議を描くことが文学の使命だとボクは考えています。


  by weekly-yokoo | 2017-12-13 09:01 | 今週の気になる?

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