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編集後記 Vol.378

この秋、新書ランキングで1位をとり続けているのが、河合雅司著「未来年表/人口減少日本でこれから起きること」です。読んだ方も多いと思いますが、まぁお先真っ暗とはこのことかと思うような内容でした。様々なデータをもとに、何年後に老人がこれだけ増え、仕事は変わり、今までにない社会になってくると論じています。この本によると頼みの科学の発展も間に合わないらしく、世界の未来は問題山済みのようです。一方AIの作る明るい未来を書いたビジネス書などでは、楽観的な今までにない天国のような世界が待っていると言っています。話題になるために極論を展開するのは出版物としての定石でしょうが、どちらも鵜呑みにできない感が強すぎて、逆にファンタジー的な印象が強く残りました。そんな中、新書で珍しく上位に食い込んだビートたけしの「バカ論」は、エンターティメントの世界に特化した話題であるものの、そこから見える今ある現実を昔と比べ、わかりやすくたけしが論じています。いろいろな情報が溢れる現代において、「な~んだ、そんなに振り回されることもないんだ」とちょっと安心させてくれる本でした。読む人の教養レベルの問題かもしれませんが、こういった本があることが私には有難かったです。

  by weekly-yokoo | 2017-11-15 09:00 | 編集後記

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