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週刊!横尾和博
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第272回 【自衛隊はホントに人を殺し、また殺されるのか?】

  第272回 【自衛隊はホントに人を殺し、また殺されるのか?】

編集部:今週の話題をお願いします。

横尾 :安保法の続きです。
    9月のシルバーウィーク前に国会で残念ながら成立してしまいました。
    来年3月までには法が施行されます。

編集部:「戦争法案」と呼ばれていましたが、テレビの街角インタビューでは、
    「日本を守るためには仕方ない」という消極的賛成意見がよく紹介されて
    いました。


横尾 :日本を守るのは「個別自衛権」の問題で、これは安保法成立に関係なく
    どの国も国際法上許されている「防衛」の話で、自衛隊も「専守防衛」
    (もっぱら守りの防衛)を戦後長い間貫いてきました。
    しかし、今回の安保法は日本の防衛ではなく、アメリカの同盟軍、
    または多国籍軍として世界各地に展開し、アメリカの戦争、
    もしくは国連PKOに積極的に関与(安倍さんのいう積極的平和主義)する
    という方針です。

編集部:対中国や北朝鮮ではない?

横尾 :それは日本を脅かす「個別防衛」の話で、自衛隊の本来の任務です。

編集部:安保法で自衛隊が戦争に出かける具体的な地域はどこが想定されていますか?

横尾 :法案成立前から防衛省はすでにPKOが展開されている「南スーダン」を
    予定していました。
    それから米軍と多国籍軍が展開しているイラク、アフガニスタン、
    そして内戦の激しいシリアですね。
    これはIS(イスラム国)との闘いになります。

編集部:南スーダンは聞き慣れないですね?

横尾 :いまでも国連PKOで350名の自衛隊が出かけています。
    ただ、今までは武器使用が認められていません。
    今回の法改悪で、武器を持っての駆けつけ警護が認められました。

編集部:現在も自衛隊は出かけているのですね?

横尾 :そうです。
    ここはスーダンから独立して部族間の内戦が続き、治安維持が難しく、
    欧米の軍隊は行っていません。
    残っているのは中国軍、韓国軍、インド軍などアジアのPKO軍隊です。
    それは石油を始め、利権が絡んでいて足場を作りたい中国が絡んでいます。
    ゆえに中国軍を助けるために自衛隊は出かけていくような矛盾した話です。

編集部:日本の防衛とは関係ないですね?

横尾 :そうです。
    部族間対立で南スーダンでは少年兵が戦っています。
    その少年兵を自衛隊は撃ち殺すことになります。
    また自衛隊にも当然犠牲者がでます。
    日本の防衛とどう関係があるのか、政府や安倍政権支持のメディアや言論人に
    聞いてみたいし、説明してほしいですね。


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  by weekly-yokoo | 2015-10-14 11:02 | バックナンバー

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