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週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

今週の気になる? Vol.106

                第106回 【アキレスと亀】

編集部: さて今週の気になるですが?

横尾 : 先週の編集後記で、難しい問題が提起されていました。
      数学と哲学は、オモシロイけどボクら凡人には難しいです(笑い)。

編集部: それで今回は数学ネタで?

横尾 : 編集後記でボクは「アキレスと亀」のたとえを思いだしたんです。
      北野武監督の映画でも有名になりましたが、
      「ゼノンのパラドックス」というやつです。
      足の速いアキレスにはスタート地点のハンデをつけ、亀と同時にスタートした。
      アキレスは、亀のスタートした地点まで追いついても、
      その分、亀も歩みは遅くても前へ進んでいる。
      さらにアキレスがその亀の地点まで追いついたとしても、
      また亀はその分前に歩んでいるため、その差は縮まっても、
      数学的には永遠に追いつくことができない、というものです。

編集部: これも難解ですね。

横尾 : いやボクは難しい問いではなく、ロンドンオリンピックが近いから考えただけで。
      オリンピックも古代ギリシャ、哲学もギリシャ、やはりつながっているんだな、と。

編集部: そういえばそうですね。

横尾 : 最近のギリシャ危機まで、あの国は不思議な国ですね。
      アリとキリギリスではないけど、高等遊民的な国民性ですね。
      哲学は人間にとって重要なことですが。
   
編集部: しかし「アキレスと亀」のたとえは意味深長です。

横尾 : そうですね。
      追いつきそうでなかなか追いつけない、理想を求めてもなかなかたどりつけない、
      そんな寓意もあるようですね。
      やはり人間はほどほどがよいのかも。
      家でビールでも飲みながら、陸上競技やマラソンをテレビで見るとしましょうか(笑い)。  

  by weekly-yokoo | 2012-07-11 11:18 | 今週の気になる?

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