今週の気になる? Vol.96
第96回 【バスツアー事故の真の原因は?】
編集部: さて「今週の気になる」です。
横尾 : 連休中の高速道路で大型バスの交通事故がありました。
多くの方が亡くなりまたケガをされて、GW中の悲しいニュースです。
原因は運転手の居眠りですが、格安バスツアーの競争で
運転手の過労が指摘されています。
編集部: 格安バスツアーは、夕方の地上波テレビ局でよく扱うネタですね。
横尾 : バス業界の競争激化は間違いないことで、
今回の金沢から千葉まで、3500円の運賃です。
44席が満席でも1台あたり15万4000円の売上。
これはツアー会社(今回の事故は大阪のツアー会社)の取り分で、
小さなバス会社に下請けに出します。
どのくらいで下請けに投げているのかわからないですが、
バス会社の取り分が半分だとしても8万円くらいです。
高速代、ガソリン代、運転手の賃金を払うと、バス会社もギリギリ。
この数字を見ても運転手2人体制なんてムリなことがわかります。
編集部: 私たちには安い旅行代金は魅力ですけどね。
横尾 : そうです。
いまの日本社会の矛盾が出ています。
連休中5月1日はメーデーがありました(連合系は28日開催)。
働く人たちの賃金や労働条件を守る活動の一方で、
バス運転手も含めて、過酷な労働条件で働いている非正規雇用の人たちがいる。
非正規の人たちは労働組合もない。
いま日本の労働組合の組織率は約18%、20%を切っています。
つまり5人に1人しか組合に加入していない。
働く人たちの労働条件を守ることができないんです。
編集部: つまり競争原理と働く人の労働条件の折り合いですね。
横尾 : 価格競争で競争原理が働くことは基本的によいことです。
でも片方で、労働賃金を安くすることで価格も安くする競争にボクは反対です。
明らかに行き過ぎた競争。
特に格安航空機も含めて、交通機関の事故は絶対に避けなければなりません。
そのためには労働条件をよくすることが、まず安全の第一歩。
今回の事故はGW中ですから、特に考えさせられました。
編集部: さて「今週の気になる」です。
横尾 : 連休中の高速道路で大型バスの交通事故がありました。
多くの方が亡くなりまたケガをされて、GW中の悲しいニュースです。
原因は運転手の居眠りですが、格安バスツアーの競争で
運転手の過労が指摘されています。
編集部: 格安バスツアーは、夕方の地上波テレビ局でよく扱うネタですね。
横尾 : バス業界の競争激化は間違いないことで、
今回の金沢から千葉まで、3500円の運賃です。
44席が満席でも1台あたり15万4000円の売上。
これはツアー会社(今回の事故は大阪のツアー会社)の取り分で、
小さなバス会社に下請けに出します。
どのくらいで下請けに投げているのかわからないですが、
バス会社の取り分が半分だとしても8万円くらいです。
高速代、ガソリン代、運転手の賃金を払うと、バス会社もギリギリ。
この数字を見ても運転手2人体制なんてムリなことがわかります。
編集部: 私たちには安い旅行代金は魅力ですけどね。
横尾 : そうです。
いまの日本社会の矛盾が出ています。
連休中5月1日はメーデーがありました(連合系は28日開催)。
働く人たちの賃金や労働条件を守る活動の一方で、
バス運転手も含めて、過酷な労働条件で働いている非正規雇用の人たちがいる。
非正規の人たちは労働組合もない。
いま日本の労働組合の組織率は約18%、20%を切っています。
つまり5人に1人しか組合に加入していない。
働く人たちの労働条件を守ることができないんです。
編集部: つまり競争原理と働く人の労働条件の折り合いですね。
横尾 : 価格競争で競争原理が働くことは基本的によいことです。
でも片方で、労働賃金を安くすることで価格も安くする競争にボクは反対です。
明らかに行き過ぎた競争。
特に格安航空機も含めて、交通機関の事故は絶対に避けなければなりません。
そのためには労働条件をよくすることが、まず安全の第一歩。
今回の事故はGW中ですから、特に考えさせられました。
by weekly-yokoo | 2012-05-03 13:25 | 今週の気になる?