人気ブログランキング | 話題のタグを見る
週刊!横尾和博
月刊!横尾和博

編集後記 Vol.18

今年もプロ野球ドラフトの季節がやってきました。今月の28日にグランドプリンスホテル新高輪で未来のスター選手達の行く末が決まります。過去、様々なドラマを作ってきたドラフト。ドラフトとはそもそも「選抜」という意味で日本では1965年に始まりました。現在、ドラフトに指名される為には各野球連盟に「プロ野球志望届」を提出しなければなりません。昨年は217名からの提出がありました。しかし実際に指名を受けたのは育成も含めて83名。半分以上の人間が指名を受けることが出来ませんでした。今年も188名からの提出がありましたが選手枠の関係上、80名前後の人間しか指名を受けることは出来ません。さらにドラフトに指名されたからといって安泰ではなく、それまで以上に厳しい競争が始まります。そして毎年、約同じ数だけの人間がプロ野球の世界を去ることになります。
今年の初めリクルート社が、現役の選手たちにセカンドキャリアについてアンケートを実施しました。74%の選手が引退後の生活に不安を感じていることがわかり、その中で、半数以上の選手が引退後、指導者などの野球関係の職業を希望しています。しかし実際には僅かな人数しかその道に進むことが出来ません。更にテレビの解説者やタレントなどにいたっては、ほんの数人しかなることが出来ないのです。では残りの人達はどうなんでしょうか?現役時代、多少活躍し、蓄えのある選手は飲食業などの事業を起こすことが多いようです。しかし、メディアで話題にするのは成功した人間ばかり、実際は多くの人達が失敗に終わっています。結論から言うと引退後の選手のほとんどは、普通の「会社員」になっています。皆さんと同じく、決まった時間に出社し、仕事をしているのです。華やかな世界を見るだけの我々としてみれば正直、引退後の動向など興味がありません。しかし本人達は引退後も生活して行かなければならないのですから。日本プロ野球OBクラブの調べによると、引退や自由契約になった選手が、最も身につけたい技能の1位は「語学力」で28・5%との報告もあり、この辺りの答えに現実感が漂います。
小・中学生男子のなりたい職業1位「プロ野球選手」。
今年も188名が運命の時を待ってます。

  by weekly-yokoo | 2010-10-27 12:15 | 編集後記

<< 今週の気になる? Vol.18 第17回  【後継者アピールで... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE