第11回 【 円高・株安・デフレを恐れるな!効果的 】
第11回 【 円高・株安・デフレを恐れるな!効果的 】
編集部: 今週も宜しくお願いします。
外国為替・株式市場で円高・株安が止まりません。
国民の間では不況の最中、更に経済が悪くなるのでは?と心配されています。
横尾 : 現在の為替市場では、円が1ドル83円台になり、それにつられて株も安くなっています。
今回の円高の原因は、ハッキリしていてアメリカの国内消費が伸びずに経済が
悪くなったことです。通貨というのは必ず相対的なもので、片方が下がれば、
片方が上がる、シーソーのようなものですね。
編集部: 日本の円高はアメリカ経済の落ち込みが引き起こしていると?
そんなに影響を受けるものですか?
横尾 : 2008年9月のリーマンショックでの金融危機は世界同時不況を招きましたが、
その後アメリカ経済は回復基調でした。
しかし、アメリカ国内の消費が伸びず、輸出して海外市場で儲けようとの動きが
生まれました。アメリカの輸出産業にとってはドル高よりドル安のほうがよいわけで、
オバマ米政権にとっても、ドル安によって米製品の輸出競争力を高めることが、
国内の雇用創出に繋がるとみています。そこで、ドル安・円高圧力がかかりました。
編集部: 圧力というと?
横尾 : 為替市場でドルを売って円をどんどん買い、他も誘導していくんです。
これによって為替市場では、一般の人達も連鎖反応でドル売り円買いが始まります。
テレビなどではよく「市場が」とか「マーケットが」という言葉で表現しますが、
今回の場合ですと、アメリカ系のファンドの事ですね。
編集部: 他の要因もあったりしますか?
横尾 : それに加えてギリシアの財政危機など、ヨーロッパの各国も経済情勢が悪く、
ユーロも安くなり円が「一人勝ち」状態です。
円高は日本の輸出企業にとってはマイナスですが、石油、鉄など原材料を
輸入する企業にとってはプラスです。常に相対的な問題ですから、テレビニュース
のように新橋の街角で庶民の声を拾って「円高をなんとかしてほしい」
「株安はマイナスだ」など現象面だけで煽らないほうがよいです。
編集部: 輸入企業は儲かっているんですね。
横尾 : そうです。
基本的には石油、電力などを扱う輸入業者は円高差益で利益を出しています。
しかし、企業は利益を内部に溜め込んで、消費者や従業員、
関連下請け企業に還元していません。
メディアはそこを言わないとね。
編集部: では、今の経済には何が一番重要なのでしょうか?
横尾 : 国全体の戦略です。
菅内閣の「新成長戦略」でもなんでもいいんです。
今の日本経済の一番悪いところは、デフレが続いていることです。
消費者がお金を溜め込んで使わない、という事。
それは将来に不安があるからです。
編集部: デフレは克服できるんでしょうか。
横尾 : 「新成長戦略」の基本は需要面を掘り起こすということで、「3K1A」と言われています。
3Kとは「環境・エネルギー、健康(医療・介護)、観光立国」です。
Aは市場としてのアジアです。供給面では科学技術です。
これはどの党が政権をとろうと、菅さん、小沢さんのどちらでも、
基本的には変わらない日本の戦略です。この旗を高く掲げることが重要です。
編集部: 関連する企業は、自分の企業の死活問題ですからとっくにわかっているんですね。
横尾 : そうです。わかってないのはメディアです。
国の経済成長戦略は民主党、自民党、みんなの党、
極論言えば共産党が政権をとっても、たとえボクが首相になっても(笑い)、
この4つは変わらないんです。
経済戦略を足の引っ張り合い、政争の道具にしてはダメなんです。
国民が迷うだけです。
編集部: 14日に民主党の代表戦の結果が出ますが、コップの中の嵐では無く、
キチンと経済に目を向けた国民の為の政策を実施してもらいたいですね。
編集部: 今週も宜しくお願いします。
外国為替・株式市場で円高・株安が止まりません。
国民の間では不況の最中、更に経済が悪くなるのでは?と心配されています。
横尾 : 現在の為替市場では、円が1ドル83円台になり、それにつられて株も安くなっています。
今回の円高の原因は、ハッキリしていてアメリカの国内消費が伸びずに経済が
悪くなったことです。通貨というのは必ず相対的なもので、片方が下がれば、
片方が上がる、シーソーのようなものですね。
編集部: 日本の円高はアメリカ経済の落ち込みが引き起こしていると?
そんなに影響を受けるものですか?
横尾 : 2008年9月のリーマンショックでの金融危機は世界同時不況を招きましたが、
その後アメリカ経済は回復基調でした。
しかし、アメリカ国内の消費が伸びず、輸出して海外市場で儲けようとの動きが
生まれました。アメリカの輸出産業にとってはドル高よりドル安のほうがよいわけで、
オバマ米政権にとっても、ドル安によって米製品の輸出競争力を高めることが、
国内の雇用創出に繋がるとみています。そこで、ドル安・円高圧力がかかりました。
編集部: 圧力というと?
横尾 : 為替市場でドルを売って円をどんどん買い、他も誘導していくんです。
これによって為替市場では、一般の人達も連鎖反応でドル売り円買いが始まります。
テレビなどではよく「市場が」とか「マーケットが」という言葉で表現しますが、
今回の場合ですと、アメリカ系のファンドの事ですね。
編集部: 他の要因もあったりしますか?
横尾 : それに加えてギリシアの財政危機など、ヨーロッパの各国も経済情勢が悪く、
ユーロも安くなり円が「一人勝ち」状態です。
円高は日本の輸出企業にとってはマイナスですが、石油、鉄など原材料を
輸入する企業にとってはプラスです。常に相対的な問題ですから、テレビニュース
のように新橋の街角で庶民の声を拾って「円高をなんとかしてほしい」
「株安はマイナスだ」など現象面だけで煽らないほうがよいです。
編集部: 輸入企業は儲かっているんですね。
横尾 : そうです。
基本的には石油、電力などを扱う輸入業者は円高差益で利益を出しています。
しかし、企業は利益を内部に溜め込んで、消費者や従業員、
関連下請け企業に還元していません。
メディアはそこを言わないとね。
編集部: では、今の経済には何が一番重要なのでしょうか?
横尾 : 国全体の戦略です。
菅内閣の「新成長戦略」でもなんでもいいんです。
今の日本経済の一番悪いところは、デフレが続いていることです。
消費者がお金を溜め込んで使わない、という事。
それは将来に不安があるからです。
編集部: デフレは克服できるんでしょうか。
横尾 : 「新成長戦略」の基本は需要面を掘り起こすということで、「3K1A」と言われています。
3Kとは「環境・エネルギー、健康(医療・介護)、観光立国」です。
Aは市場としてのアジアです。供給面では科学技術です。
これはどの党が政権をとろうと、菅さん、小沢さんのどちらでも、
基本的には変わらない日本の戦略です。この旗を高く掲げることが重要です。
編集部: 関連する企業は、自分の企業の死活問題ですからとっくにわかっているんですね。
横尾 : そうです。わかってないのはメディアです。
国の経済成長戦略は民主党、自民党、みんなの党、
極論言えば共産党が政権をとっても、たとえボクが首相になっても(笑い)、
この4つは変わらないんです。
経済戦略を足の引っ張り合い、政争の道具にしてはダメなんです。
国民が迷うだけです。
編集部: 14日に民主党の代表戦の結果が出ますが、コップの中の嵐では無く、
キチンと経済に目を向けた国民の為の政策を実施してもらいたいですね。
by weekly-yokoo | 2010-09-08 12:02 | バックナンバー